多くの企業でデータは、ドキュメント・図面・Excel・メールなど、分散した形式で保存されています。データベースが存在する場合でも、厳格な要件定義に基づいて構築されることが一般的です。そのため、あらかじめ定義された項目しか記録されず、後から新しい情報が必要になっても柔軟に対応しにくくなります。結果として、プロジェクトデータの多くが非構造のまま残り、十分に活用されません。
実際、企業データの80〜90%は非構造であると推計する分析もあります。活用しきれていない膨大なデータの蓄積が存在する以上、データを利活用するための、より良い方法が必要であることは明らかです。
本記事では、プロジェクトデータベースの構築と検索に関する3つのアプローチ「従来の手法で開発されたデータベース」「RAG (Retrieval-Augmented Generation)」そしてTektomeのAIツール「KnowledgeBuilder」を比較します。それぞれの仕組み、長所と短所を整理し、データを最大限に活用したい組織にとって、KnowledgeBuilderがなぜ新しい解決策となるのかを解説します。
従来の手法で開発されたデータベース
従来のアプローチでは、IT部門があらかじめ定義したテーブルや項目に基づき、構造化されたデータベースを構築します。確立された手法であり、行と列にきれいに収まる予測可能な構造データには有効です。
しかし、従来型データベースには大きな制約があります。データ項目が最初に固定されるため、開始時に決めた項目に制約され、後から新しい項目を追加するには再設計が必要になりがちです。データ更新や検索軸の変更にもIT支援を要することが多く、情報へのアクセスが遅くなる要因になります。また手作業で入力しない限り、PDFや画像のような非構造コンテンツを扱えない点も課題です。研究者の指摘によれば、この方法でナレッジベースを構築することは、人手がかかるため「時間がかかり、コストも高い」とされています。
ここからわかることは、従来型データベースは構造データには信頼性が高い一方で、柔軟性に欠け、非構造データが取り残される可能性を高めます。

RAG
RAGは、既存データから必要な情報をその場で探し出して回答を生成する、AI駆動のアプローチです。自然言語で質問すると、システムがファイル群から関連ドキュメントを検索し、直接的な回答を作成します。
RAGの大きな利点は「手軽さ」です。誰でも自然言語で問い合わせができ、専門的なスキルがなくても素早く回答を得られます。大量のドキュメントの中から特定の情報をすばやく見つけたい場合に特に有効です。
一方で、主な欠点は、RAGがデータを整理(構造化)しない点です。RAGは投入されたデータをそのまま利用するだけで、新しい構造化データやインサイトを生み出しません。いわば既存コンテンツのデータベースとして機能するにとどまります。データが不完全だったり散らかっていたりしても、RAGがそれを整えることはできません。さらに、回答は検索で引けた範囲に制約されるため、元情報にばらつきがあると結果の一貫性が失われる可能性が高まります。
RAGは便利な問い合わせ手段ですが、それだけでは統一されたナレッジベースを構築することはできません。

KnowledgeBuilder
TektomeのKnowledgeBuilderは、AIを活用して非構造データの構造化を自動化する次世代ソリューションです。あらかじめデータ項目を定義する従来方式とは異なり、ユーザーは抽出したい情報を自然言語のプロンプトで指示するだけで済みます。システムはその指示にもとづいて、ドキュメントや図面などのファイルをスキャンし、必要な情報を抽出して、検索可能なデータベースへ反映します。
KnowledgeBuilderの最大の利点は柔軟性です。プロジェクトの進行に合わせて、必要なデータ項目をいつでも追加できるため、ユーザー自身がその場で新しい抽出項目を設定できます。また幅広いファイル形式やレイアウトでも、AIが非構造のコンテンツを整理されたデータへ変換する処理を自動で担うため、大幅な時間短縮と人為ミスの低減につながります。
一方で、立ち上げには、効果的なプロンプトの書き方を身につけ、既存の業務フローに組み込むトレーニングが必要となるケースがあります。また担当者自身がデータベースを構築することができますが、大量のデータを扱うには組織全体で活用してこそ真価を発揮するため、小規模な導入には向かない可能性があります。

まとめ
従来型データベースとRAGは、データの構造化や更新性に懸念があるなかで、KnowledgeBuilderは、ユーザーが柔軟に新しい項目を追加でき、必要なときにデータの自動抽出を実行できます。

KnowledgeBuilderは、データベースの柔軟性とAIによる検索の手軽さを両立します。従来手法の硬直性とRAGの不足点を補い、柔軟かつ自動化された方法でナレッジベースを構築できる点が特長です。これにより、活用されていないドキュメントやデータを大量に抱える企業にとって、ゲームチェンジャーになり得ます。
KnowledgeBuilderの考え方や具体的な機能については、こちらの製品ページで詳しく紹介しています。
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