BIM・自動化・AI が変える設計現場と、テクトムが描く次世代の建築設計
今年のテーマは「2つのみらい ―肯定と懐疑―」。デジタル技術の進化と同時に、現場での導入・運用の課題を見つめ直す内容で、活発な議論が行われました。
テクトムは協賛企業として本イベントに出展し、ブース展示のほか、テクニカルフォーラムでは代表取締役社長の北村が登壇。
イベント期間中、ブースや講演にお立ち寄りいただいた皆さま、誠にありがとうございました。
ブースとセミナーで見えた建築 DX の最新トレンド
今年の Archi Future では、BIM を中心とした建設 DX の潮流が「 試行 」から「 導入・活用・現場適用 」の段階へと進んでいることが各社の展示から感じ取れました。
BIM はもはや設計ツールに止まらず、施工・維持管理・運用までを含む建物ライフサイクル全体のデータ基盤として位置づけられており、その活用が注目を集めています。
展示会全体では次のようなトレンドが見られました。
- 設計・施工・維持管理をつなぐデータ連携や、共通データ環境の整備
- 現場計測・点群スキャン・自動化技術による効率化
- 生成 AI を活用した業務プロセスや設計支援の自動化
- 環境設計・シミュレーションなど、周辺領域へのデジタル化の拡大

一方で、DX を現場に定着させる難しさも浮き彫りになりました。導入コストや人材育成、データ共有ルールの整備など、依然として大きな課題が残されています。「 肯定と懐疑 」というテーマは、こうした革新への期待と導入の現実の両面を象徴していました。
こうした流れのなかでテクトムは、設計者自身が AI と自然言語を活用し、思うがままの DX を実現する仕組みとしての「 Tektome Platform 」を展示しました。
テクトムブースレポート:AI がもたらす設計者中心のデジタル化
テクトムのブースには、DX や業務プロセスのデジタル化を推進する多くのご担当者さまにお立ち寄りいただきました。DX コンサルタントやカスタマーサクセスがデモを交えながら、AI を活用した設計支援の仕組みを紹介し、実際の業務課題や導入の可能性について多くのご相談をいただきました。
多くの方から「 DX を進めているが活用範囲が限定的 」、「 ナレッジ継承や要件管理、図面チェックの効率化が課題 」といった建設業界特有の共通課題が聞かれ、専門性が高く、細分化されている設計業務をデジタル化する難しさが現れていました。
こうした課題に対し、テクトムは主要ツール「 KnowledgeBuilder 」「 ReqManager 」「 SmartCheck 」を中心に、AI による具体的な解決アプローチを紹介しました。
- KnowledgeBuilder|
図面・報告書・朱書きメモなどを AI が解析、データベース化。ナレッジを組織全体で共有・活用できるよう支援 - ReqManager|
プロジェクトごとに参照資料から AI が要件を整理し、法令や品質基準、顧客要望を一元管理。効率的な設計業務を実現 - SmartCheck|
設計データを AI が自動的にチェックし、抜け漏れや不整合を早期に発見。設計の品質向上を支援

これらのツールは、設計という高度な専門業務を理解したうえで、設計プロセスごとに特化したツールである点が大きな特徴です。設計者は AI と自然言語を用いて、自らの業務に合わせて柔軟に設計支援ツールを作成できるよう設計されています。これにより、従来の DX 推進で課題とされてきた全社導入のコストや現場との乖離を抑えつつ、個々の業務単位から実務レベルの DX を実現できる仕組みを備えています。
さらに、ツール同士を連携させることで、ナレッジの構造化・要件整理・図面の自動チェックまでを一貫してつなげられる設計環境を構築可能です。設計工程全体を支援しながらも、個々の業務ニーズに合わせたアプリケーション拡張が可能な点は、来場者からも高い関心が寄せられました。
テクニカルフォーラム:代表取締役社長 北村による講演
イベント内のテクニカルフォーラムでは、北村が「【 AI × BIM 】生成 AI 技術を活用した、設計要件の自動整理と BIM に対する適合チェックをデモ実演」と題して講演を行いました。
フォーラムでは、設計者が自然言語と AI を用いて、自ら DX を実現できる世界観を紹介。プログラミングを行わずにテクトムの製品が実際に機能する様子を、デモを交えて説明しました。

講演では、ReqManager で整理した要件を SmartCheck に連携し、AI が要件と図面の整合性や法令対応を自動でチェックするプロセスを実演。
ReqManager が設計要件を体系的に整理・要約することで、SmartCheck がそれをチェックリストとして活用し、要件管理から品質確認までをシームレスに支援できるツール群であることを紹介しました。
参加者の間では、要件や建築関連法令の自動整理や図面データの自動チェックに対する関心が最も高く、AI によるチェック業務の効率化や品質向上支援を後押しする取り組みとして、高い評価が寄せられています。
建築 DX の“次の一歩”へ
Archi Future 2025 は、建築 DX が試行から導入・活用・現場適用へと進む転換点を象徴するイベントとなりました。
テクトムは、設計者の誰もが自然言語を用いて、AI と共に思うがままの DX を実現できる環境を目指して、これからも製品開発を推進してまいります。
また来年の Archi Future で、皆さまとお会いできることを楽しみにしています。
【 Tektome Platform を詳しく知る 】
建設 DX を支える Tektome Platform のツール群は、単体でも連携でも活用可能です。
イベントでご紹介した各機能を、オンラインでもご覧いただけます。
製品紹介やデモをご希望の方は、以下のフォームよりお問い合わせください。
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