〜煩雑な要件管理を効率化し、変更履歴の追跡と関係者間の共有を支援〜
建設業界では、プロジェクトの大規模化・長期化により、発注者要望や仕様変更、法令対応などをめぐるやりとりが膨大かつ複雑化しています。図面や仕様書に加え、メール・議事録・社内文書・行政通達といった情報が日々発生し、その内容は刻々と変化していきます。
さらに建築関連法令の細分化・改正に加えて、環境規制や各自治体ごとの基準の厳格化なども進んでおり、設計における情報管理の重要性はこれまで以上に高まっています。しかし現場では、要件の記録や履歴管理が後回しにされがちで、こうした状況が設計変更時のミスや説明責任の不履行、情報の再利用困難といったリスクを生み出しています。
テクトムは、こうした課題に対処するため、設計要件を一元的に収集・整理・履歴管理できるAIツール『 ReqManager 』を開発しました。建築関連法令・社内ガイドライン・クライアントごとの要件書など、現場で日々扱われる多様なドキュメントから要件情報を AI が自動抽出し、設計初期から竣工までの情報を体系的に蓄積・差分追跡・共有できる仕組みを提供します。
また、過去の社内知見も設計要件の補足情報として組み込むことが可能で、成功事例の再利用や失敗事例の再発防止に役立ちます。さらにこれらを関係者とリアルタイムに更新し共有することで、合意形成の高度化・認識齟齬による手戻りの抑制にも繋がります。
主な機能:
- 要件の抽出・管理・テンプレート化による業務効率の改善
- 異なる要件の矛盾点を一覧化し、手戻りを未然に防止
- 最新の設計要件を自動で追跡し、関係者と即時共有
本ツールは中長期にわたる案件や、複数の設計プロジェクトが同時並行で進行する状況においても、要件情報をプロジェクト単位で一貫して管理できるよう設計されています。これにより、情報の取り違えや記録漏れを防ぎながら、業務の継続性を高め、迅速な意思決定を支援します。
▶ 製品の詳細はこちら:https://tektome.jp/reqmanager
『 ReqManager 』は、一部のゼネコン・設計事務所・ディベロッパーなどに所属される一級建築士の方々にご協力いただき、先行トライアルを通じて、製品の品質コントロールを実施してまいりました。
その結果を受け、2025年8月11日より対象企業向けにアーリーアクセスの提供を開始します。これは業務適用を前提に製品を実際にご体験いただき、現場での活用法についてフィードバックをいただくためのプログラムです。
さらに8月20日からは、広く業界関係者向けにフリートライアルも開始いたします。設計要件の整理や共有に課題を感じている企業の皆様は、ぜひこの機会にご体験ください。
アーリーアクセスを開始する『 ReqManager 』においては、設計業務における要件管理の幅をさらに広げる機能追加を、3段階に分けて順次展開していく予定です。
- 第1段階(2025年9月):建築関連法令を AI が調査・要約する「法規・条例Deep Research」機能の追加。法的要件の整理と記録が ReqManager 内で完結できる機能を追加予定。
- 第2段階(2025年10月以降):議事録やメールなどのやりとりから、設計要件の変化や合意内容を自動抽出・更新された差分を整理する機能を追加予定。
- 第3段階(年内〜2026年初頭):KnowledgeBuilder と連携し、過去の指摘事項や不具合報告書などの社内ノウハウを自動提示する機能を追加予定。
さらに、将来的には BIM との自動チェック連携機能についても開発を予定しており、設計変更の影響を図面・モデルと照合する仕組みを強化してまいります。
テクトムは今後も、今後も AI が支援するプロダクト群の拡充を通じて、建設業界におけるナレッジの標準化と業務の高度化を推進してまいります。