2026年8月27日、Tektomeは完全招待制イベント「Tektome: NEXUS 2026」を開催しました。
昨年に続き2回目となる今回は、30社以上、100名超のお客様にご参加いただき、AI活用や業務変革の現在地について知見を共有するとともに、企業や立場を越えて交流する時間となりました。
「NEXUS」には、「つながり」「連結」という意味があります。企業や立場を越えたつながりを生み、そのつながりから建設業界全体の変革を進めるきっかけをつくりたい。そんな思いから始まったイベントです。当日は、Tektomeから建設業界におけるAI活用と変革の方向性を共有するとともに、5社の皆さまから、それぞれの現場で進むAI活用の実践をご紹介いただきました。

AIで「何ができるか」から、仕事や組織を「どう変えるか」へ
オープニングでは、Tektomeから、AIによって建設業界の仕事や組織をどう変えていくかという視点を共有しました。
建設業界では、ベテランが培ってきた知見を次の世代へ継承すること、増え続けるBIMや設計・施工情報をより広く活用すること、そして細分化された数多くの業務を改善していくことが求められています。
その一方で、蓄積される知見や扱う情報、現場から生まれる改善ニーズは増え続けています。人の力だけですべてを扱うことが難しくなる中で、AIは単なる自動化ツールではなく、増え続ける複雑さを扱う新しい業務レイヤーになり得ると私たちは考えています。

AIの役割を、Tektomeでは3つの視点から捉えています。
- 過去の図面やレビュー、日々の業務から生まれる知見を蓄積し、次の判断に活かす「知の蓄積装置」
- BIMをはじめ、分散したさまざまな情報を結びつけ、新たな価値を生み出す「情報の接着剤」
- 現場ごとに異なる細かな業務課題に対して、必要なツールそのものを生み出す「道具を作る道具」
AIを既存業務の一部に加えるだけではなく、AIが使えることを前提に、知識の残し方や情報の扱い方、業務改善の進め方そのものを変えていく。NEXUS 2026では、そうしたAI活用の可能性をイベントの出発点として共有しました。
5社の皆さまから、AI活用の実践を共有
当日は、Tektomeを活用いただいている5社の皆さまにご登壇いただき、Tektomeを通じて進められているAI活用や業務変革の実践についてご紹介いただきました。
- 西松建設株式会社 神戸 涼 様「過去ナレッジの構造化と設計支援への展開」
- 株式会社大林組 楠田 雄亮 様「AIによる法令調査・整理の活用と業務プロセスの変化」
- 株式会社安藤・間 渡邉 剛 様「設備設計から始まるAIアプリ活用とAgent活用」
- 株式会社久米設計 古川 智之 様「久米設計における設計AIの試行とAI活用を実践する組織戦略」
- 株式会社長谷工コーポレーション 長谷川 太希 様「AI共創と業務プロセスの変化」
それぞれ異なる業務や課題を起点としながら、AIを実際の業務にどう取り入れ、変革につなげていくのか。各社の具体的な取り組みを共有いただく貴重な機会となりました。
AI活用を進めるのは、技術だけではない
AIによってできることが増えても、それだけで業務や組織が変わるわけではありません。
オープニングでは、技術とともに、AIを使って業務を変えていく人と、その実践を支える組織のあり方も変わっていくという考えを共有しました。

これまでのように、専門部門が現場の課題を集め、要件を整理し、完成したシステムを提供するだけではなく、業務を最も理解する実務者自身が課題を見つけ、AIと対話しながら必要な仕組みをつくっていく。
また、最初から完成形を目指すのではなく、小さく始め、実際に使いながら改善し、組織の中で育てていく。AIによって開発や改善のハードルが下がることで、こうしたボトムアップ・共創型・成長型の業務改善が、これまで以上に現実的になりつつあります。
企業の中の変革から、業界全体の共創へ
クロージングでは、視点を一つの企業から建設業界全体へ広げました。
人手不足や知見の継承、大量の業務の効率化など、建設業界が直面する課題の中には、一社だけですべてを解決することが難しいものもあります。
そこでTektomeが提起したのが、「競争領域」と「協調領域」を分けて考えることです。
各社固有のノウハウやデータは、それぞれの競争力として磨いていく。一方で、共通の知識や基盤、AIを評価するための考え方、業界に共通するAI活用のユースケースなど、企業ごとにゼロから取り組む必要のない領域では、企業を越えて知見を共有し、協力できる可能性があります。
企業の中で人とAIが共創し、さらに企業同士もつながることで、建設業界全体の変革を進めていく。
NEXUSという名前に込めた「つながり」を、イベント当日の交流だけで終わらせず、今後の対話や共創へつなげていくことも、私たちがこの場をつくる理由の一つです。
「つながり」から、次の変革へ

今回のNEXUS 2026では、5社の皆さまによる実践の共有と、参加者の皆さまとの交流を通じて、建設業界におけるAI活用の現在地と、これからについて考える時間となりました。
ご登壇いただいた皆さま、ご参加いただいた皆さま、改めましてありがとうございました。
Tektomeでは今後も、企業や立場を越えて知見を共有し、建設業界のこれからをともに考えられる場をつくっていきます。
来年はさらに多くの皆さまをお迎えできるNEXUSを目指して、準備を進めていきます。また来年、皆さまとお会いできることを楽しみにしています。